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3/222017

特別講演会 ~ 知能ロボットの最前線 (14) ~

「DARPAロボティクスチャレンジ決勝戦から見えてきた
 ヒューマノイドロボット技術の今後」

講演者: 経済産業省 産業技術総合研究所 知能システム研究部門
           ヒューマノイド研究グループ 主任研究員  梶田 秀司 氏

メカトロニクス基礎研究施設とその後のメカトロニクス基礎研究所が主催する「知能ロボットの最前線」と題する特別講演会も、今回で14回目を迎えました。今回は、ヒューマノイドロボットの第一人者である梶田秀司氏をお迎えして、「DARPAロボティクスチャレンジ決勝戦から見えてきたヒューマノイドロボット技術の今後」と題した講演会を開催しました。春季休業中にもかかわらず、高校生を含む69名が参加し、質疑応答も活発に行われ、予定した時間を少々過ぎで終了しました。実際のビデオを交えた講演は、聴衆の興味をそそる内容であり、白熱した議論が交わされました。

元々、DARPAロボティクスチャレンジ決勝戦とは、福島第一原子力発電所の事故をきっかけとして、実際の不整地タスクをロボットが遂行することを競う大会です。ロボット大国を自認している日本から参加した5チームの順位がそれほど芳しくなかったことから、逆に世間の注目を浴び、多数の記事が報道されました。このようなことから今回、日本から参加したロボットのうち最高順位をあげた産業技術総合研究所のTeam AIST-NEDOを指揮した梶田秀司先生に、特にその舞台裏を中心として、ざっくばらんに収穫と課題、および将来に向けての方向性をお話し頂きました。


講演の様子1 講演の様子2




3/122017

特別講習会

「超音波診断装置による運動器の評価」

講演者: (株)運動器機能解剖学研究所 所長  林 典雄 氏

1.講演会  (受講者88名 本学教員 学生 卒業生 臨床実習指導者など)
 エコー評価の第一人者である林 典雄先生(運動機能研究所)をお迎えし、特別講習会「超音波診断装置による運動器の機能評価」を実施しました。前半の講演会は近年の運動器エコーの臨床評価について、柔軟性の客観評価としてのエラストグラフィーを含めて、最新の知見を数多く示していただきました。活発な質疑もあり、有意義な講演会となりました。


講演の様子1 講演の様子2

2.ハンズオンセミナー (受講者 24名 本学卒業生 臨床実習指導者
              聴講 40名 本学卒業生 臨床実習指導者 学生)
 後半の実技では、5号館の実習室で肩と肘を中心に運動器エコーの描出方法の実際を、数名の受講者が複数のエコー機を操作するハンズオンセミナーとして実施しました。調達できた機器台数の制約により聴講となった参加者も含め、充実したセミナーとなりました。


講演の様子3




2/172017

特別講演会

「燃料電池と水素製造技術の開発動向」

講演者:サン企画株式会社 取締役社長(大阪電気通信大学客員研究員)三宅 泰夫 氏

昨今、燃料電池の普及が活発化しています。燃料電池は水素および空気中の酸素の電気化学反応により電気を発生するもので、反応生成物は水のみのクリーンなエネルギー源です。都市ガスやLPGを燃料とする、家庭用コージェネレーション(熱・電併給)システムであるエネファームはすでに10万台以上が設置されており、今後、更なる普及が期待されています。また、燃料電池を電源とするハイブリッド車(燃料電池車・FCV)も本格販売が開始されており、すでに、500台以上が販売されています。さらに、燃料電池車に水素を供給するための水素ステーションの普及も進んでおり、全国で50基以上が設置されています。これら各種燃料電池や水素ステーションの開発状況について詳細に解説いただきました。学生、メカトロニクス基礎研究所所属教員の他にも、エレクトロニクス研究所や工学部情報工学科の教員の皆さんの参加もあり、好評を博しました。


講演の様子1 講演の様子2




10/52016

特別講演会

「国内外の風力発電の現状と将来展望」

講演者: 足利工業大学 理事長/大学院工学研究科特任教授  牛山 泉 氏

近年、エネルギー源の転換・多様化が推し進められ、我が国でも再生可能エネルギーを用いた発電システムの研究・開発・運用が盛んに行われています。その代表的なものとして、また、環境問題解決の切り札として、風力発電が注目されています。本講演では、我が国の風力発電研究の第一人者であり、長年にわたり日本国内だけでなく世界の再生可能エネルギー関連研究を牽引されている足利工業大学の牛山泉先生に、国内外の風力発電の現状と将来展望について講演していただきました。風力発電の仕組みを知らない人も興味が持てるよう、初めに風力発電の基礎と現状について解説いただきました。続いて、陸上および洋上での風力発電の現状について、風力エネルギー先進国でもある欧州諸国の例も挙げて解説いただきました。さらに、日本における風力発電導入の課題や風力発電の将来展望についてもお話しいただきました。

台風が近づく不安定な天候のため、予定通り実施できるか心配でしたが、学部三年生、修士学生合わせ、70名を超える学生が参加しました。そのほかに、教職員や寝屋川市民の参加もありました。ご講演の後には、予定時間を過ぎても尽きないほどの質問が参加者からあり、大変活気のある講演会となりました。


講演の様子1 講演の様子2




9/282016

特別講演会

「卒業研究の具体例と最新の研究成果」

講演者: 大阪電気通信大学  名誉教授  石井 徳章 氏

大学での4年次にはどこかの研究室に配属されて卒業研究を行うことになります。研究テーマの具体例として、大形水門崩壊の謎の解明とそれに関する最新の研究成果について、本学名誉教授の石井徳章先生にご講演いただきました。コンクリートダムの一番上に設置されるテンタゲート式と呼ばれる100トンもある水門が振動を引き起こして一瞬の内に崩壊するという、実際に発生した重大事故の発生の原因究明と再発防止にかかわる研究をご紹介いただいた。テンタゲート式水門の崩壊と世界的に有名なタコマナローズ長大橋の崩壊との類似性についても言及いただきました。最新の研究成果を平易な言葉で解説していただきました。

学部三年生、修士学生合わせて73名の学生の参加がありました。そのほかに、教職員、寝屋川市民が参加されました。ご講演終了後には参加者からの活発な質問が多数あり、大変活気のある講演会となりました。


講演の様子1 講演の様子2




8/282016

特別講演会

「ダム貯水池における水質保全に関する講演会」

1.『西安金盆ダム貯水池における藻類機能構成の遷移特性』
 講演者: 中国 西安建築科技大学 教授 蘆 金鎖(Lu Jinsu)氏

2.『ダム貯水池の水質保全対策 -水資源機構の取組紹介-』
 講演者: 独立行政法人水資源機構 本社ダム事業部 環境課 参事役 酒井 健寿 氏

3.『布目ダム・日吉ダムにおける複合型曝気循環装置の実地調査実験』
 講演者: 大阪電気通信大学 教授 中田 亮生 氏

メカトロニクス基礎研究所特定共同研究(平成27・28年度)の一環で、独立行政法人水資源機構・木津川ダム総合管理所および布目ダム管理所の関係者の協力のもと、西安建築科技大学の蘆金鎖教授らを迎え、平成28年8月29日(月)より同年9月1日(木)まで、布目ダム貯水池(奈良県)にて、水中の溶存酸素および流況の計測実験などを、当該研究の共同研究者および大阪電気通信大学の学生らと共に実施しました。その期間中の8月31日(水)の午前中に、同管理所説明ホールにて、『ダム貯水池における水質保全に関する講演会(平成28年度)』を開催し、同教授と水資源機構本社の酒井氏および報告者が、近隣の水資源機構のダム管理所の関係者らと本学学生の約40名に対し、上記の講演を行いました。

以上のような共同実験と特講講演会を同時に行うことによって、研究の貴重なデータが得られた他、共同研究者および関係者が実験現場で一堂に会し、意見交換を効率的にかつ詳細に行うことができました。講演会では、多くの関係者の方々に、本プロジェクトと日中の水環境問題について知ってもらう機会を提供することができました。このような取り組みは平成27年度に引き続いて2回目となり、産官学が共同して社会に貢献するとともに、本学と共同研究を行う関係機関との良好な関係を構築する機会ともなりました。また、本学の学生を積極的に参加させた結果、彼らにとっても大変貴重な経験となったと考えます。


講演の様子1 講演の様子2